●SPRING●

■春…
標高1300mの高原では春はとてもゆっくりとやって来ます。
下界からサクラの便りが届く頃でも、地面はまだかたく凍結し、日陰には残雪が残っていることも珍しくありません。
そんな中にも徐々に力強さを増した日差しは、冬枯れた森や草原の中から様々な命を長かった眠りから呼び覚まします。
そんな春の気配を感じさせる「徴し」のいくつかををご一緒に探してみましょう。
[] [] [] [花暦]

ダンコウバイ/冬枯れた森の中でまっ先に春を告げてくれる花。この花の咲く頃には他には目立った色彩が何もないので大変良く目立ちます。良く似たものにアブラチャンがあり、見分けるのが大変難しい花です。

カラマツの新芽とシジュウカラ/カラマツの芽吹きは高原の本格的な春の訪れの印。野鳥達もそろそろ繁殖や巣作りのことが気にかかるようすで、あちこちでさえずりが聞かれるようになります。シジュウカラは一年中同じ地域に留まる「留鳥」で、最も目にしやすい小鳥の一つです。










タチツボスミレ/この花も森の下生えの中から最初に花を開くものの一つ。群生して生え、薄紫の花は枯れ色の中でも良く目立ち、大変美しく感じられます。八ヶ岳高原でも至る所に見られ、スミレの中でも最もポピュラーなもののひとつです。

早春の牧草地と鳳凰三山の残雪/漸く雪の消えた牧草地に春の日差しが注ぐと、徐々に凍った表土が溶け始めます。一見しっかりしているようでも土は多くの水分を含んでいて場所によってはうっかり乗り入れるとトラクターでもこの通り。遠くに霞むのは残雪の鳳凰三山。農鳥岳の雪型は農事暦として有名です。

シメ/越冬のために渡ってくる冬鳥。ベ−ジュからライトブラウン、ブラウン、黒と変化する大変シックで美しい色合いをしています。小鳥の中では比較的大型で極めて警戒心が強い鳥です。春も終わりに近づく頃、繁殖のために北方へ渡って行きます。

フキノトウ/山菜として食用されるものの中で最も早く地上に顔を出す植物。フキの花の蕾みの部分です。独特のほろ苦さはまさに春の香りと言えます。

コブシの花/春に花を咲かせる木々の中では大木になるものの一つ。緑の殆どない山の斜面などでその白い花が良く目立ちます。朝日ヶ丘の街路樹のひとつともなっています。